#117 組織モデルの種類

〜組織モデルの種類〜

 

 

レッド型組織(衝動型)

 

最古の組織モデルである。

 

現代では、ギャングやマフィア、一部のスラム街などで確認することができる。

 

思考パターンは非常にシンプルであり、

 

「自分が全ての自己中心的思考」

 

である。

 

そのため、この組織のいる人間は自分以外の全ての存在を脅威と捉え、その脅威を取り除くために力による支配を選ぶ。

 

レッド型組織のリーダーは、常にメンバーに対して高度的な態度を取り、恐怖を与え、服従させることによって、組織の崩壊を防ぐ。

 

力による支配に失敗した人間は、自分よりも強いリーダーに従い、依存することで、安全な環境を確保しようとする。

 

思考パターンにおいて最も重要なのは「今」である。

 

そのため、戦略性は低く短期的行動が多く見られる。

 

 

アンバー型組織(順応型)

 

この組織は、権力や階級、官僚制、制度、秩序、統制などの概念が組み込まれている。

 

大半の政府機関や公立学校、宗教団体、軍隊がこの組織に該当する。

 

意識の発達段階に関して、興味や思いやりの対象はレッド組織の個人から集団へと拡大した。

 

しかし

 

組織外までその対象が拡大することがないため、組織外部の人間に対して強い敵対意識を抱くことがある。

 

アンバー型組織のリーダーは、家父長的な権威主義として組織の中に存在する。

 

承認欲求が芽生えたメンバーたちは、集団からはじき出されないようにするために組織の設けた基準やルールを守り、秩序ある行動をとるように心がける。

 

世紀をまたぐほどの長期的戦略を立てられる。

 

 

オレンジ型組織(達成型)

 

この組織は、社会的な聖句を最終目標に掲げ、プロセスやプロジェクト、研究開発、マーケティング、製品管理などの概念が組み込まれている。

 

グローバル企業などの世界的視野を持つリーダーが率いる企業に数多く見られる。

 

意識の発達段階に関して、興味や思いやりの対象は世界にまで拡大。

 

組織や自身が社会的成功を収めるためにどのような行動を取るべきかを考え、実行に移せるようになった。

 

オレンジ型組織のリーダーは、経営や工学的な視点から眺め、組織目標の達成と株式の利益を何よりも重視する。

 

将来のビジョンの実現に向けてあらゆる可能性を否定することなく向き合える柔軟性を持っている。

 

人材を「組織という名の機械を最も効率よく動かすために、綿密な計画を練って配置する経営資源」として捉えており、従業員の想いや組織内の人間関係を軽視してしまう面もある。

 

 

グリーン型組織

 

グリーン型組織は、家族のようなもの。

 

オレンジ型組織のように機械的な働き方ではなく、もっと人間らしく生まれ持った主体性が発揮され、個人個人の多様性が尊重されるような組織を目指す運営スタイルである。

 

社内メンバーの多様な意見を尊重し合い、お互いに思いやりを重視して、元気付けることを大切にしている。

 

メンバー間での合意形式に時間を要してしまったり、合意形式が取れない場合に社長の意思決定に委ねることが生じてしまう。

 

 

ティール型組織

 

ティール型組織は、生命体のようなもの。

 

組織が社長や株主のものではなく、一つの生命体であり、メンバーは生命体である「組織の目的」を実現し続けるために、共鳴しながら関わっている。

 

社長や管理職からの指示命令系統はなく、組織の進化する目的を実現するために、メンバー全員が信頼に基づき、独自のルールや速みを工夫しながら、目的実現のために、組織運営を行うスタイル。

 

 

ティール組織――マネジメントの常識を覆す次世代型組織の出現

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