#272 組織の危険なこと
組織の危険なところは、与えられたテーマが各部屋にとっては究極の目的になることである。
つまり
下部の小組織に権限と任務を与えれば、その権限を司る小組織の長にとっては、自分に与えられた任務こそが究極の目的となる。
昭和の軍隊は、その典型であった。
国全体としての目的は全く考えないで、陸軍なり海軍なりの目的だけを追求したのである。
その目的とは、、
軍人共同体の繁栄と安定だった!!
第一次大戦後、世界の情勢と財政的理由から軍縮が必要になったことがある。
これに対して、陸海軍は強力に抵抗したが、その頃はまだ維新の元老が生きていたため、軍を抑えて軍縮を行うことができたのである。
つまり
国家としての総合調整機能が作動していたのである。
共同体化した組織においては、上は国家全体の目的を、下では個人的人情を捨てて、組織のためにのみ忠実なことが強いられる。
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