#095 ハンニバルが名将だった理由
ハンニバルがローマ軍を圧倒できたのは、新兵器を持っていたからではない。
具体的に言えば騎兵隊の活用であった。
古来から戦争では歩兵は歩兵同士、騎兵は騎兵同士で戦うのが基本だった。
つまり
陸上の戦闘では兵士の数が多いほうが圧倒的に有利とされた。
ハンニバルの戦法とは
騎兵の持つ機動力を最大限に生かすということ。
味方の騎兵をそのまま敵の騎兵にぶつけるといった単純な使い方ではなく、騎兵の持つスピードを活用することで敵を背後から攻撃したり、敵人を分断したりしたのである。
ハンニバルが名将と言われたのは
騎兵の機動性の活用を軸にしながら、実際の戦闘では騎兵を歩兵にぶつけるだけでなく、歩兵団を敵の騎兵にぶつけるといった様々な対応をすることができたからである。
天才というのは、昔から目の前にありながら、誰も注目しなかったことに注目し、かつそれを活用できるものである。