#053 戦いの勝敗を決するものは将帥にあり
戦いの勝敗を決するものは将帥にあり。
この言葉が実感できた出来事がローマで行われたラティウムとの決戦であった。
両軍は兵力、制度、志気、戦法、武器などにおいては互角であった。
ただ1つのローマ軍の指揮官はラティウム軍の指揮官より優れていた。
戦力同等な敵軍に勝つためには、何らかの方法を用いて敵に勝る戦意を掻き立てることが必要である。
ローマ軍の指揮官であるトルカトウスは戦意を掻き立てるために自分の息子を犠牲にし、デキウスは自分の命を絶った。
これにより戦意を掻き立てることに成功した。
古来、軍の勝敗はその軍隊よりも寧ろ将帥に負うところ大なり。
一頭の狼に率いられた千頭の羊群は、一頭の羊に率いられた千頭の狼群に勝つ。