#128 共同体化の恐ろしさ
本来、軍隊は国防戦闘を目的とする機能組織である。
帝國陸海軍の場合、専門教育を受けた高級将校が登場するに従って、職業軍人の共同体化が始まった。
それにより、帝国陸海軍は閉鎖社会になり、機能強化よりも内部調整に重点を置くようになった。
組織の機能向上より、その組織に所属する専門家の心地よさが重視されたのである!
組織の構成員が心地よく生活するためには、内部での競争は少ないほうがいい。
競争を少なくするには、終身雇用を徹底して内部の出世競争をなくすこと。
つまり
能力や実績による抜擢人事を行わず、一番分かり易く変え難い基準で栄転昇進を決めるのが良い。
最も分かり易い基準は、年齢または所属時期である。
従って
共同体化した組織では、年功序列人事が一般化する。