#261 人類の変化と奇妙なライフサイクル

人間が言葉を話す能力を持っているのは、たくさんの構成要素と筋肉が正しく機能しているおかげである。

 

類人猿のように、限られた子音と母音しか出せなければ、人間の語彙は限られたものになってしまう。

 

人間を最終的に人間たらしめた要素とは、人類の声道に生じた何らかの変化である。

 

さらに、きめ細やかな音声をコントロールでき、もっと幅広い発声を可能にした変化だと考えられている。

 

チンパンジーの子供は、母親が面倒を見る。

 

ヒトの場合は、母親とともに父親も子育てに深く関わっている。

 

ヒトの子供は長い期間に渡って食べ物や訓練、保護を必要としており、類人猿の母親に比べ、時間やエネルギーの点では遥かに大きな投資が求められる。

 

ヒトの女性の場合、閉経後、これ以上子供が産めなくなった後も何十年と生き続けることは珍しくないが、他の哺乳類ではほとんど聞いたこともないような現象である。

 

ヒトは性行動の点でも例外的である。

 

類人猿の群れの仲間の前でも、公然と交尾を行い、交尾はメスの妊娠が可能な時に限られる。

 

一方、ヒトの場合は性行動は極めてプライベートな営みであり、子供を設けることだけが目的とは限らない。

 

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