#263 浮気の科学

進化における競争という点で考えれば、自分の子供を一番多く残したものが勝者である。

 

この争いに勝つために種が異なれば用いられる戦略もまた異なる。

 

ある種にとって、雄には最善の戦略であっても、同じようにそれが雌にとっての最善の戦略ではない場合がある。

 

ヒトの場合でもこれは当てはまる。

 

ヒトの男性のとって子供を作るために最小限必要な努力は性交で、求められているのはわずかな時間とエネルギーの消費だけである。

 

一方、女性の方は性交に加えて9ヶ月の妊娠期間、そして人類の歴史の大半の時代に行われてきたように数年間に及ぶ授乳期間が最低でも必要である。

 

つまり

 

生涯にわたって子供を作り出す能力という点では、潜在的に男性の方が女性より遥かに勝っている。

 

世界の各地で調査した結果

 

女性が婚外性交を求める理由には、結婚した相手に対する不満や永続的な新たな関係を見つけたいと願っているからである。

 

他の動物と同じように、できるだけ多くの子供を残す競争に勝利しようと人間も進化を重ねてきた。

 

同時に人間は、倫理的な目的を求め続けていくことを選び、その選択によって、自分たちの行動を別の道へと向かわせることも可能となったのである。

 

目的を選択できることこそ、人間と動物を分かつ、最も大きな違いの一つである。

 

 オススメの本↓