#022 言葉の豊かさが思考の豊かさに直結するという話
言葉の豊かさが思考の豊かさに直結するという話
概念は、あらかじめ与えられているのではなく、語の持つ意味の厚みは言語システムごとに違う。
概念は示唆的である。
つまり
概念は、それが実定的に含む内容によってではなく、システム内の他の項との関係によって欠性的に定義される。
ある概念の特性とは、「他の概念ではない」ということに他ならない。
私たちの世界認識は、自分たちが依拠している言語システムによって大きく規定されるのである!
私たちは言葉を用いて思考するが、その言葉自体がすでに何らかの前提によっているとすると、言葉を用いて自由に思考しているつもりが、その言葉が依拠している枠組みに思考もまた依拠するということになるのである。
私たちは本当の意味で自由に思考することはできない!
その思考は私たちが依拠している何らかの構造によって大きな影響を不可避的に受けてしまうのである。
語彙の豊かさが世界を分析的に把握する力量に直結する。
ある概念の特性が「他の概念ではない」ということになるのであれば、より多くのシニフィアンを持つ人は、それだけ世界を細かく切って把握することが可能になる。