#308 戦略論
〜戦略論〜
1.自軍の力と敵の力を、ともに冷静に把握している指揮官ならば、負けることはまずない。
2.配下の将兵についてならば、彼らの数よりも、彼らの戦意の方が価値がある。そしてしばしば、戦意よりも地勢に恵まれることの方が、戦勝に繋がりやすい。
3.新しいことに直面すると、将兵たちは度を失う。
かといって、慣れ親しんだやり方だと、彼らは刺激を受けない。
将兵たちに新戦略を飲み込ませるには、小競り合いのような機会を与えてやり、少しだけ慣れさせると良い。
4.敵のあまりにも不甲斐ない落ち度のおかげで勝利を得た軍は、たちまち勝ちにおごり、次回は敗戦を喫する危険がある。
5.兵糧の手配が不充分な軍隊は、敵と武器を交える前に、すでに負けている。
6.騎兵に重点を置くか歩兵を中心とするかは、ひとえに戦闘現場の地勢によって決められねばならない。
7.敵がこちらの意図に気づいたと思った途端に、こちらの作戦も変えなければならない。
8.将軍たちの進言には、常に耳を傾けなければならない。
しかし、決意したことは、可能な限り少数の者にか打ち明けてはならない。
9.将兵は、陣営にあるときは軍規を守らせ、守らない者は厳罰に処すべきだが、一旦現場にでたら、希望と褒賞で鼓舞するだけで充分。
10.優秀な指揮官とは、必要に迫られるか、それとも好機に恵まれるかしなければ、決して勝ちを急がないものである。
11.攻撃の重点は、まず、敵軍の最も弱い部分を叩くことから始められるべきである。
精鋭部隊といえども、敵の最強部隊にぶつけるような愚行は、絶対に犯してはならない。なぜなら、味方が崩れたと見れば、最強部隊であっても、幾分かは怯むものだから。
12.戦闘が始まってしまったら、決めた作戦通りに事を運ぶ方が安全である。
戦闘中にしばしば命令が変わるようでは、配下の兵たちを混乱させるだけである。
13.予測しなかった事故は、立ち直るのに非常な困難を伴う
あらかじめ考えに入れておけば、たとえ不意に襲われたとしても、容易に立ち直れるものである。
14.人間と武器と金とパンは、戦争の「神経」である。
この4つのうちでより重要なのは、人間と武器である。なぜなら、人間と武器があれば金とパンを得ることは可能だが、金とパンでは、人間と武器を得ることは不可能だからである。
15.武装していない金持ちは、貧しい兵士への褒賞である
16.配下の将兵が、洗練された生活や豪勢な持ち物を軽蔑するよう、仕向けなければならない。
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