#027 どこを拠点にするかが大事だという話
ローマにおいて、都市建設にあらわれた考え方の違いが、後の民族の運命を左右した。
エルトリア人は、防御には万全でも、発展は阻害されやすい丘の上を好んだ。
ローマ人は、防御が不充分な土地に街を建てたおかげで、結果として外に向かって発展することになった。
ギリシア人は、通商には便利でも、ともすれば敵を忘れさせる海沿いの土地に街を築いた。
このことから分かるように、
どこに都市を建設するかで、住民の将来を決めるかもしれない。
〜ローマ人の勢力拡大〜
ローマ人たちは、戦って勝った相手のラテン人やサビーニ人や、それ以外の民族でも、被征服民として隷属化せず、奴隷にもしなかった。
敗者には、ローマ人への移住が強制され、先住者と同等の市民権が与えられ、有力者には元老院の議席が提供された。
ローマは、農耕民族のように、
ゆっくりを着実に勢力圏を拡大しつつあったのである。
ローマ人のように、私たちもどこの環境を拠点として動くかで将来が決まってくるといえるだろう。