#120 組織の衰退 第一段階
組織の衰退は、段階的な病のようなもの。
癌と同じく、初期の段階には発見するのが難しいが、治療するのは優しい。後期の段階には発見するのは簡単だが、治療は難しい。
組織は外部から見れば強力だと思っていても、内部では病が進行していて、急速な衰退に向かい瀬戸際を危うい状態になっている場合がある。
組織は、どんなに偉大であっても転落しうるもの。
強力な勢力が必ず頂点に止まるとする自然の法則はない。
〜組織の衰退 第一段階〜
○成功は当然だとする倣慢
成功を収めてきたことを「当然」だと考え、運であること、一時的なものであると考えず、必死に努力した結果だとすら考えない。
どの決定を下しても、ほとんど無関係に成功が続くと信じるようになる。
○主要な弾み車の無視
指導者が外部にある脅威や冒険、機会に関心を奪われ、主要な弾み車を無視するようになる。
当初に偉大な業績を上げるようになった時と同じ徹底した創造性を発揮して若返りを図ろうとしない。
○何からなぜへの移行
成功を謳歌する見方をとるようになり、深い理解と見識が忘れられる。
○学習意欲の低下
指導者が学習意欲を失う。
真に偉大な人物は好奇心と学習意欲を特徴としている。どれほど成功を収めていても、キャリアを始めた時期と変わらないほど急勾配の学習曲線を維持している。
○運の役割の軽視
偶然と幸運に恵まれた可能性を認めず、成功は全て組織と指導者が優れているからだと考えるようになる。